《う★コロン都市伝説》フィラデルフィア計画の謎を解明する!! 〈284JKI45〉

当時、レーダーは対象物から発生する磁気を感知して対象を捉えると思われていました。そこで磁気を消せばレーダーには映らなくなるのでは、と考えられたのです。また、もし磁気を消滅させることに成功すれば、敵方のレーダーに探知されなくなるだけではなく、磁気感応型の機雷や魚雷からの脅威も無くなるのです。

しかし、艦船の周囲に磁場を発生させて艦船の磁力をゼロにすると言ってもそう簡単なことではありません。超巨大で強力な電磁石を作る必要があり、またその為には途方もない大きな電力と、当該の艦船全体を覆うコイル状の構造物を作成しなければならず、想像を絶するコストが掛かるのです。

そこで、テスラ博士は自身の考案によるテスラコイルと呼ばれる高周波・高電圧を発生させる共振変圧器を組み込んだ特殊発電機を用いることにしたと云われています。この発電機は超高圧な電流を生み出し、周囲にバリヤーのように磁場を発生させることが可能でした。ところがこの特殊発電機を用いても、一台では足りず複数が必要で、計画はかなりの資金と時間をかけて行われることになったとされています。

博士は、ジョン・ハッチソン、エミール・クルトナー、デビッド・ヒルバードなどの科学者と共に、初期はごく小規模な実験を行っていました。しかし実用化を急ぐ海軍当局は、実際に人員を乗船させて実験を行う様に命じました。しかし、まだそれには危険度が高過ぎるとテスラ博士は反対して、計画をわざと遅延させたりサボタージュを実施したりしましたが、そんな状況下で博士は急死するのです。

テスラ博士は1943年1月7日、ニューヨークはマンハッタンのニューヨーカー・ホテルで亡くなりました。享年は86歳。そしてその死後、数トンに及ぶとされる博士の発明品のサンプルや設計図類などは、米軍諜報部とFBIが接収したとか、博士の母国(当時はユーゴスラビア)を経由してソ連の手に落ちたなどと噂されましたが、たしかに実際には一旦、FBIに押収されて調査・複製された後、母国に返還されたといいます。オリジナルはベオグラードのニコラ・テスラ博物館に保管され、2003年にユネスコの記憶遺産に登録されました。

そしてニコラ・テスラ博士の死後、この計画はあのジョン・フォン・ノイマン博士(驚異的な計算能力の持ち主で、『悪魔の頭脳』との別名がありました)に引き継がれ、継続されたとされます。ノイマン博士は、20世紀を代表する数学者・物理学者で、「ノイマン型コンピュータ」の考案者であり原子爆弾の開発に携わったことでも有名な科学者です。

 

この計画は当時、原子爆弾の開発とともに米国軍部の最高機密の一つでした。その為、この実験がいつどこで行われて、どういう結果となったのかは、部外者の誰にも知られることなく歴史の闇に葬り去られたのです。

ところが戦後10年も経ってから、この実験の顛末を知っているという人物から一通の手紙がある研究者に寄せられてから以降、この計画と実験に関して、俄かに多くの人々の注目が集まることになったのです。

手紙を受け取ったのは、天文学者でありUFOや超常現象の研究家としても著名なモーリス・ケッチャム・ジェサップ博士(都市伝説界では有名人)でした。

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