佐川急便は今後、宅配サービスの配送要員として主婦のパートタイマーを大量に採用するそうだ。
この話も女性の戦力化ということになるのだろうか…?
2014年6月19日付の日本経済新聞などが報じたところによると、佐川急便は宅配サービスの配送要員として主婦のパートタイマーを積極的に採用するという。2014年度にまず5千人を採用し、2016年3月末までには1万人とする予定だ。
雑貨品などの軽量の荷物を中心に、1日あたり30個程度を自宅周辺のエリアに届けてもらうことを計画しているようだ。
昨今の物流業界では、e-コマース(ネット通販)の急激な拡大で、雑貨品などの取扱量が増えることなどにより深刻な人手不足となっている。佐川急便の宅配便の取扱個数も、この10年で30%も増加して、2014年度は12億3千万個になる見込みとのことだ。
こうした中、佐川急便では正社員(セールスドライバーなど約3万8千人の配送要員)を中心としている現在の輸送能力を補完する為に、配送網をより細かく分業化して業務内容を見直し工夫することで、主婦層を戦力に取り込むことにしたという。
そこで、家庭の主婦に家事や子育ての合間(あいま)の時間帯を有効活用してもらうことで、宅配サービスの配送能力の向上に努めることとし、前述の通り主婦の労働力を積極的に活用する為に、約2年で1万人を採用する計画だ。
この主婦パートは、営業所に勤務し通勤する必要はない。原則として自宅から半径1~3キロのエリアを担当してもらい、営業所から配送されるエリア内の荷物を自宅などで受け取り、自転車や徒歩で配送先へ個別に配達するのだ。また担当エリアを決定する際には、高層マンション群や集合団地などを考慮し、敢えて自宅の近所は外すといった対応も可能となるように検討しているという。
主にかさばらず軽量な荷物を対象にすることで負担を減らすとともに、勤務日を自由に選択可能とし、同一のエリアであっても複数の主婦パートを配して曜日を分担するシフト制も取り入れる。尚、都市部では1日に約3時間で配達できる個数を目安に仕事をしてもらうそうだ。
採用決定後には研修を実施して、制服や台車などの資材・設備等は佐川急便側が準備・提供するという。
給与は原則として配達実績の荷物数に応じた支給となり、勤務時間は1日平均3時間を目安とし、平日の5日間すべてを働いて場合は月間5~8万円の収入となる見通しだ。
佐川急便では、配偶者控除が適用される主婦のパート採用を想定しているが、独身女性や男性も採用する予定とのことで、通常の配達のみならず、中元や歳暮などの繁忙期の応援要員としての活用も想定している。
尚、同社では3年ほど前から千葉県の一部で主婦パートの活用を試験的に実施しており、好評だったため、今年度から本格的に導入することを決めたという。
最近はイケメンの「佐川男子」に加えて、「佐川女子」が注目されている。次は「佐川レディ」か・・・。
着実な女性の戦力化は、このようにして具体化されていくのだろう。
-終-
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