昔、学生の頃、バンドでロッケンロールを演っていた頃、周りにいた“ちょいと”上手い先輩ロックバンドって感じがして、ムショ~に懐かしいのが、『キュウソネコカミ』だ!!
メジャーになっても、「俺たち言いたい事があるんだけど~、後は勢いとノリだけだゾ!」みたいなインディペンデントな感じを失わずに頑張って欲しいと思うのは筆者だけか・・・・。
『キュウソネコカミ』は、日本の5人組ロックバンドだ。2009年12月に大学(関学)の音楽サークルで出会った同級生を中心に兵庫県で結成された。そして2010年より関西圏で活動を開始。
5人のメンバーを紹介すると、Vo/Gt:ヤマサキ セイヤ(ex セルフボラギノール)、Gt:オカザワ カズマ(ex セルフボラギノール)、Ba:カワクボ タクロウ、Key/Vo:ヨコタ シンノスケ(ex BLANK MAP)、Dr:ソゴウ タイスケ(ex バカ力)となる。
因みにバンド名は、ファイナルファンタジーX-2に登場する装備アイテム「キューソネコカミ」に由来するという。オジさん的には「窮鼠猫を噛む」でしょ、となるが、そうではないらしい(笑)。
彼らの楽曲は歌詞がとても際立っており、社会に対する疑念や皮肉に満ちていて、日常生活での心の叫びがそのまま歌詞になっている。それはまるで、日頃の怒り、うっぷんをそのまま吐き出しているかの様だ。
ところが、そのサウンドの骨格はポップなメロディーが特徴のダンス・ロックであり、ファンは言いたい放題の歌詞とのギャップがたまらない、と云う。
現在までの、『キュウソネコカミ』のホームグラウンドは、なんと言っても関西地区のライヴ・ハウスだろう。ノリで突っ込むMCとパワフルで破天荒なパフォーマンスが相俟って、同世代の若者たちの心を掴んできた。
その彼らが、2012年3月に1stフルアルバム『10代で出したかった』を発表した後、全国ツアーを開始した。その後、大型の音楽イベントにも参加し、同年12月に2枚目のアルバムをリリース。この2ndフルアルバムは、『大事なお知らせ』とのネーミングであり、さぞ重大発表があるのだろうと匂わせておきながら、ツアーのタイトルは”僕たち解散しませんツアー”である。前作以上にハッチャけた、まさに、やりたい放題感が満載である。
昨年(2013年)10月にはミニアルバム『ウィーアーインディーズバンド!!』をリリース、また本年(2014年)6月18日には、2ndミニアルバム『チェンジ ザ ワールド』が発売され、最近ではいよいよ関西ローカルから全国区へ飛び出そうという勢いだ。
しかし、よくよくじっくりと歌詞を聴いてみると、彼らの歌は、一見、超強気な姿勢の連続に見えるが、実はウジウジとしたジレンマに苛まれながら、どうすれば良いのかを模索している世代を代表しているかの様に感じられるのだ。そこには、もう何もかも吹っ切っり、一気に爆発しそうで、しない(できない?)若者たちが存在しているのだ。
この20歳前半の『キュウソネコカミ』の世代は、バブル崩壊と共に生まれて未曾有の不景気の中で大学に入ったはいいが、その後はこれまたとんでもない就職難に遭遇している、所謂(いわゆる)”ゆとり”と呼ばれる世代の若者たちだ。世間、特に年配者からは、ダメ世代の代表のように言われて久しい”ゆとり”の子たち・・・。
でも言われっぱなしは嫌だ。なんとか世の中に反撃したいのだが、どこまで暴走して良いのかもいまひとつ解らない。でも、大人たちよ、たまにはオレたちの話も聞いて欲しい、というのが彼らの心の叫び・・・。そんな”ゆとり”ど真ん中の等身大の姿が、今時の若者に支持される背景であることは間違いない。
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やはり彼らの本質は、ライブにあるのだろう。その過激な歌詞に注目が行きがちだが、コール・アンド・レスポンスを交えたライヴでの展開は圧巻。その場の勢い任せに見えるが、意外にも計算されたフレーズの応酬は凄い・・・。
彼らが今後、どのように進化していくかは解らない。でも、最近には少ない「オレの話を聞いてくれ!」といったタイプのバンド、周囲に想いをぶつけるバンド、何かをやってくれそうなバンドである!!
-終-
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