ウソでしょ、元アイドルが大臣になる。女性タレント出身でも国会議員までなら今までも何人かはいたが、大臣は初めてだ。
実力があるなら、アイドルでもwellcomeなんだけどね。本当に実現したら、応援しちゃうな、たぶん(笑)。
その元アイドルとは、 菊池桃子氏(46)だ。
菊池桃子氏は1968年5月4日生まれの46歳で、現在の所属事務所はパーフィットプロダクション。一男一女の母であり、離婚した元夫はプロゴルファーの西川哲氏。また婦人雑貨「Emom」「Momokoselection」のブランドアドバイザーを務めている。タレント業の側(かたわ)ら戸板女子短期大学の客員教授でもある。
考古学者になることが長年の夢であったという彼女だが、愛らしいルックスやソフトな口調と誠実で穏やかな人柄で幅広い世代に支持され、ささやくような独特の歌声と派手さのない落ち着いた衣装や振付けが特徴の、1980年代を代表するアイドル歌手であった。 そして今年2014年は、デビューから30周年の記念となる年でもある。
9月上旬に行われる内閣改造で、女性閣僚候補として菊池氏が、森雅子女性活力・子育て支援大臣の後任候補として急浮上しているという。
菊池氏の女性の労働問題への取り組みは、脳梗塞を患い左手足に麻痺(まひ)が残る長女の子育て経験から培われたという。平成24年には、法政大大学院で雇用問題を専攻し修士号を取得した。その後も、関連の分野に対する興味・関心と関わりは強まっている様子だ。
そんな菊池氏は昨年春、NPO法人キャリア権推進ネットワークの理事に就任した。自分の働き方を主体的に選べる「キャリア権」の普及を目指し活動する一方で、母校の客員教授として労働分野の雇用政策(キャリア教育)についての講義も継続して担当している。
政府関係者によると、森大臣と菊池氏は今夏、私的な会合で面談し意気投合した。このとき、菊池氏は森大臣に「女性が活躍できるように手伝いたい」と語ったという。 その後の7月17日には内閣府で会談して、働く女性の子育て支援施策についての議論をした。更に同月22日に森大臣が開催した各業界の女性リーダーとの懇談会にも菊池氏は出席、イー・ウーマンの佐々木かをり社長らと意見交換を実施した。
こうした動きを受け、森大臣の後継候補として「菊池氏が民間から抜擢(ばつてき)されるのではないか」との憶測が一部自民党内で駆け巡っている。
菊池氏はその知名度に加え、子育てとタレント業を両立していて女性の社会進出を具現化しているだけに、まんざら噂だけでもないようだ。
この6月に閣議決定した新成長戦略では、社会の指導的地位に占める女性の割合を2020年までに30%以上とする目標を設定した安倍晋三首相だが、この目標を政府内閣に当てはめて実現するには、18人を上限とする大臣・閣僚の内6名を女性としなければならないのだが、現在の安倍政権下での女性閣僚は稲田朋美行革担当相と森大臣の2名だけである。ちなみに歴代内閣で最も多い女性閣僚を有していたのは第1次小泉純一郎内閣の5人だった。
そんな「女性の活躍推進」を掲げる安倍内閣で、次の内閣改造では何人の女性閣僚が誕生するのだろうか。大いに興味のあるところだ。
そして、今般の内閣改造で入閣の可能性が取り沙汰されている女性議員は丸川珠代党厚生労働部会長。参院からは、山谷えり子参院政審会長や当選4回の橋本聖子氏、また当選3回の有村治子氏も初入閣候補だそうである。
更に、元少子化担当相の小渕優子氏(40)も有力視されている。菊池氏と同様に子育て中で、既に閣僚経験があるが仕事と育児の両立をアピールできる女性として適任とみられている。
しかし、党務の要職にも女性議員を登用しなければならないことを考慮すると、自民党の女性議員40名では候補となるカードが足りないともいえる。また、いつも同じ顔触れではフレッシュさもアピール出来ない。そこで民間からの女性閣僚の抜擢という選択肢は、にわかに現実味を帯びてくるのだ。
菊池氏への正式な閣僚就任の要請はまだ行われていないとみられてはいるが、彼女が入閣すれば内閣支持率の大幅アップが見込めるだけに、安倍首相サイドの対応が注目されている。
女性閣僚の場合、政治手腕や担当政務の知識・経験の他に、まだまだ「女性としての存在感や華やかさ」が求められるだろう。そこに往年の人気アイドルが大臣として登場したらどうなるだろう・・・。
果たして、本当に菊池氏が国会を舞台に活躍の場を広げる日は来るのだろうか。慎重なご意見は御尤(ごもっと)もだが、何だか期待したくなる気持ちも抑えられない。
-終-
【続報】9月3日、女性閣僚には5人が登用されたが、残念ながら菊池桃子氏は選から漏れた・・・。
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