【健康生活】 「希少糖」について調べてみました!! 〈304JKI10〉

砂糖1ダウンロード今回のチエちゃんの【健康生活】では、 最近、なにかと話題の「希少糖」について調べてみました!! 

甘さは砂糖の約7割でカロリーはほとんど“ゼロ、それなのに食事と一緒に摂るとブドウ糖の吸収を抑えてくれるという、ダイエットに向いた甘味料です。

希少糖(きしょうとう)とは

希少糖(レアシュガー:rare sugar)とは、自然界に大量に存在するぶどう糖や果糖などに対して、その存在量が極めて少ない糖のことをいいます。現在までに約50種類以上の希少糖が確認されています。

希少糖は、食後の血糖値・インスリンの上昇を抑制し、内臓脂肪の蓄積を抑え、また動脈硬化の予防・血圧上昇の抑制、そして抗酸化作用も持つなど、数々の体に良い効用が報告されており、メタボリックシンドローム対策や様々な成人病の症状抑制に作用する新たな機能性素材として注目されています。

従来は、自然界に微量しか存在しない貴重な糖のため、身体に大変有効な生理作用を持っていることが解っていても、大量に製造して商品化、流通させることは困難でした。

しかし昨年、希少糖を含む甘味シロップ「レアシュガースウィート」を香川県内の企業が家庭向けに製造・発売したことで、一気に知名度が上がりました。

D-プシコース

ぶどう糖と分子式は同じですが立体的な構造の異なる糖が24個存在し、その内の一つがD-プシコースです。そのD-プシコースが希少糖の中では最も研究が進んでいるといわれ、砂糖の7割程度の甘さがありながら、カロリーはほぼ“ゼロ”(D-プシコース0.39kcal/1g、砂糖4kcal/1g)です。更に、希少糖の特徴である身体に良い作用、例えば、食後の血糖値の上昇を抑制、内臓脂肪の蓄積を抑える、そしてアンチエイジング効果などをもつことが明らかになっています。

元来、プシコースは、西日本でのみ生息する「ズイナ」と呼ばれる植物に含まれるていますが、香川大学農学部の何森健教授が1994年、果糖に酵素を加え、D-プシコースに変換(異性化)することに成功しました。近年、香川大学希少糖研究センター他の研究機関により果糖からプシコースを精製する技術が確立され、大量生産も可能となりました。 

希少糖の種類

希少糖は他に色々とあります。

ガムや飴などに使われていて有名なキシリトールも、希少糖の一種です。砂糖と同様に甘味があるにもかかわらず、カロリーは一般の砂糖の75%で、虫歯予防にも効果的とされています。

エリスリトールもキシリトールと同じく、天然の糖をもとに酵母による醗酵や還元反応により作られた糖アルコールの一つで、抗う蝕性または非う蝕性を持つ、あるいはカロリーが少ない甘味料や食品添加物として市販されています。

D-アロースも希少糖の一種として知られていて、血圧上昇の抑制や抗がん作用、抗酸化作用などの生理活性があり、また寿命延長効果があることが報告されています。食品以外にも、医薬品や化粧品などや無害の農薬の開発でも、大きな期待が寄せられています。

他には、L-グルコース、D-タガトース、L-リボースなどがあります。

また希少糖に似たものでは、ステビアという植物から精製されたステビアがありますが、希少糖には分類されていません。ステビアのカロリーは砂糖と同じですが、甘味が非常に強いため(砂糖の300倍といわれる)、ごく少量の使用で甘みを得られるために、結果的にノンカロリーと謳われるようになっています。尚、ステビアは食品添加物として扱われています。

「レアシュガースウィート」について

希少糖を含むシロップ「レアシュガースウィート」が大変な人気を集めています。昨年(2013年)8月から家庭用商品が全国発売され、一時は生産が追いつかず品切れ状態でしたが、その後、販売が再開されました。
「レアシュガースウィート」は、トウモロコシなどの天然でんぷんから作った異性化糖をさらに異性化した製品で、D-プシコースやD-アロースなどの希少糖を約15パーセント程度含むシロップ(液糖)です。カロリーは砂糖の80~90%で甘味は砂糖の70%程度で、清涼感があり、スッキリしながらコクのある甘味となっています。商品は液状で、砂糖と同様の甘味料として、ご家庭で幅広く利用できる天然由来の安全な機能性バランス甘味料です。
でんぷん総合メーカーの松谷化学工業(兵庫県伊丹市)や、香川大のベンチャー企業レアスウィート(香川県三木町)などが共同開発しました。

香川大学の取組み

昭和50年代から希少糖に着目していた香川大学農学部の何森健教授らによって、1994年にフルクトースをプシコースに変換する酵素D-タガトース3-エピメラーゼ(DTE)が発見され、これをきっかけに希少糖を体系的に生産する工程を示す戦略システム図『イズモリング』が考案され、大量生産が可能になったのです。

香川大学には2001年からは国際希少糖学会が置かれている他、2013年に希少糖研究センターを設立、希少糖の生産・生理活性に関する研究開発を推進、支援しています。

また香川県も、希少糖に関するプロジェクトを同県の成長戦略として位置付けて、希少糖に関する研究・開発体制の強化や、産業振興やそのPR活動などに積極的に取り組んでいます。

平成23年(2011年)6月、香川県内限定で業務用として希少糖溶液の提供が開始されると、食品会社50社が約250種類以上の商品に使用するなど、利用の輪が広がっていきました。

今後、生産方法の更なる研究により、農薬などへの応用も期待されています。希少糖には植物の成長を抑制する効果もあり、人体への危険性が少ない農薬が製造できる可能性もあるからです。

 

ということで、大変気になる「希少糖」ですが、まだまだ手に入りにくいし、それ以上に太るのは砂糖のせいだけじゃないし・・・。結局、ダイエットの道は遠いなぁ!!

-終-

 

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