《kijidasu! ミニ》 「チョン髷(マゲ)」のチョンとは? 〈1647JKI35〉

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テレビや映画などの時代劇や歌舞伎などでよく見掛ける「チョン髷」。

一般的には、額を剃り上げて、後頭部で髪を結い上げた日本独自の髪型だが、このチョンとはどういう意味なのだろうか?

 

その答えは、記号の「ゝ」に由来するというもの。たしかに姿・形が似ているネ。

さて、もともと髷の由来は髻(もとどり)から派生したもので、公家・貴族が冠を被る場合や、武士などが戦場で兜をかぶった時に頭部が蒸れるのを防ぐ為、前頭部から頭頂部にかけて頭髪を剃った後に、残った髪を結ったものである。但し、本来「チョン髷」(丁髷と書く)は、髪の少ない老人が結う小ぶりな髷のことであり、同様の髪型全般を指す名称ではない。

ちなみに、チョン髷は時代による変遷、職業(身分)や地方毎(江戸時代ならば各藩毎など)の違いがあった。髷の長短、髷先の長さや太さ、そしてその処理方法、髷尻の上下、月代の剃り方などを始めとした様々な違いで、銀杏髷(大銀杏・小銀杏など)や本多髷などがあり、江戸っ子などは髷でファッションセンスを競ったといわれる。また幕末期には有名な講武所髷(あまり月代を剃らない)などが勤王の志士たちに流行ったこともある。

-終-

 

 

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