《Kijidasu!ミニ》 日本初の弁当のお手拭きは? 〈1647JKI37〉

シウマイ弁当1dt_shiben
崎陽軒 シウマイ弁当 800円(税込)

日本で最初に弁当にお手拭きをつけたのは、シウマイ弁当で有名な横浜の崎陽軒です。1955年(昭和30年)のことだそうですが、ちょうどその頃、アルコールを紙に漬して袋詰めをした簡易お手拭きが発明されて、それが切っ掛けとなったようです。

 

現在でも横浜を代表する名物シュウマイ(焼売)ですが、1928年(昭和3年)に崎陽軒が中華街の突き出しとして出されていたシュウマイを参考に独自製品を開発し販売を開始しました。点心の専門家の呉遇孫さんを招いて試行錯誤の結果の発売だったといいます。因みに、崎陽軒では自社製品のシュウマイを「シウマイ」と表記しています。

また1908年創業の「崎陽軒」の社名の由来は、創業者の久保久行さんが長崎出身である事から、長崎の漢文風の美称である「崎陽」を用いたそうです。

ところで崎陽軒と云えば、同社の製品の箱中に封入されている陶器製の小さな醤油入れの「ひょうちゃん」が人気。お手拭きと同じく1955年から採用されています。色々な表情が描かれていてファンも多いようで、コレクションの対象となっています。歴代の作画は横山隆一さん、原田治さん、柳原良平さんなどが手がけました。

更に崎陽軒の女性従業員の内、1950年から始まった駅構内で弁当を販売するスタッフのことを「シウマイ娘」と言います。赤いチャイナドレス風の衣装を着た彼女たちは獅子文六さんの小説『やつさもつさ』(1952年)やその映画化の題材にもなりました。

こうして調べてみると、崎陽軒という会社は創造的なアイディアとチャレンジ精神に溢れた企業なんですね、改めて感心しました。

 

さて、シウマイ弁当は1954年(昭和29年)に登場しましたが、現在でも横浜名物として、多くの方に親しまれ続けています。経木の折箱に入ったあのお弁当、私も大好きです!! ちょっと冷めたいくらいが美味しんですよネ…。

-終-

 

 

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