数日前に、ネットでTVアニメ『サザエさん』のオリジナル・キャラである堀川くんの言動が異様だ、と話題になっていました。そこで、かつて謎本ブームの頃、『磯野家の謎』という本がベストセラーになっていたのを思い出して本棚の片隅から引っ張り出してみてところ、やはり色々と面白いネタ?が載っていたので、その中からいくつかをご紹介することにしました。先ずは磯野家のメンバーの年齢に関する謎についてです…。
今回の【ちょこっとニュ~ス♪】は、組合員2号のニーゴの妹、少女漫画とアニメが大好き、宝塚のファンでもある、ちょこっとニュ~ス配信組合員5号のゴロニャンがお送りします。
さて東京サザエさん学会の謎本『磯野家の謎』は、長谷川町子さんの漫画『サザエさん』を詳しく調べた結果、様々な不思議な事柄を69個取り上げ、真面目にその謎を探求していく本です。初版は1992年の発行ですが、総計200万部を超えるベストセラーとなりました。当時、真剣にくだらない事を調べて、真面目に分析・評価していくスタイルがうけた謎本の一つでしたが、一部内容に疑義があるとの指摘もあり、他の謎本(『サザエさんの秘密』)と論争を引き起こしたり、また原作の版権元である姉妹社より版権許諾が得られなかったため、原作の絵柄(図版)は一切掲載していませんでした。
そんな『磯野家の謎』に、磯野家の人々の年齢の謎に触れた疑問が載っています。昭和21年から新聞連載が開始された『サザエさん』ですが、タラちゃんが3歳になってからは、全員の成長が止まり年齢が固定されます。
この時、サザエさんは推定「27歳」以上(結婚前に「来年は24歳」という会話があるため)、マスオさんが「32歳」(別冊1巻にて確認可能)、波平さんは酔っぱらって警察で「54歳」であることを供述したことがあり、フネさんは「48歳」(隣家の伊佐阪先生の妻である軽と女学校の同級生だが30年ぶりに再会したことから)、といった形で年齢を推定していきます。現在の感覚だと、波平さんもフネさんももっとお年寄りの感じがしますよネ。
またアニメとは異なりワカメちゃんは小1ですが、カツオくんは小5でアニメの設定と同じです。
面白いのは、(この記事では詳しいことは省きますが)フネさんの結婚前の職業(従軍看護婦)に関して波平さんが知らないことと、サザエさんの推定誕生年月日(なんと1920年代生まれ)などから、サザエさんがフネさんの実子ではなく、フネさんは浪平さんの後妻ではないか? という大胆!な仮説をたてています。そして、これがサザエさんとカツオくんやワカメちゃんの年齢差の理由でもある、としています。
また、新聞連載の漫画は原作者の健康上の都合で昭和49年に終了となりましたが、登場人物が毎年、順調に歳をとったとしたら、連載の最終年には波平さんは78歳、フネさんは72歳、サザエさん51歳、マスオさんは56歳、カツオくん35歳、ワカメちゃんが31歳、タラちゃん27歳となります。なんだか老人と中高年ばかりの物語で、相続とか年金や介護などが話題になったんでしょうか…。う~む、でも昭和49年はまだ高度経済成長期だったので、もうちょっと夢があったかな。
ちなみにその後、江崎グリコのお菓子『オトナグリコ』のテレビCFとして2008年から2009年にかけてオンエアされたCMシリーズでは、カツオ(36歳)は浅野忠信が演じ、ワカメ(34歳)が宮沢りえ、タラオ(28歳)を瑛太、イクラ(26歳)は小栗旬が演じました。
更に、ほとんど突然のように連載途中から登場し始めるタラちゃんにも、実は出生の秘密があったりもするらしいのですが、今回はこれまでとします…。
-終-
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