英国の老優、サー・クリストファー・リーさんが逝去されました。
最近では「ロード・オブ・ザ・リング」や「ホビット」シリーズでの魔法使いサルマン役や、少し前の「スター・ウォーズ」シリーズでドゥークー伯爵などを好演されていましたね‥。
AFP=時事が伝えたところによると、サー・クリストファー・リー(Sir Christopher Frank Carandini Lee, CBE)さんが、今月(6月)7日に呼吸器不全で死去されていたことが分かりました。享年は93歳です。
また、この訃報は英国映画協会のサイトでも取り上げています。
クリストファー・リーさんは、1922年5月27日に英国のロンドンに生まれ、第二次世界大戦に従軍(最終階級は大尉)。その後、1958年の映画「吸血鬼ドラキュラ(Dracula)」が大ヒットして一躍有名俳優の仲間入りを果たしました。以降、193cmの長身を活かして多くの怪奇・ホラー映画に出演しましたが、「007/黄金銃を持つ男」での悪役が好評で、その後は個性的な悪役を多く演じました。
冒頭に記した通り、最近では「スター・ウォーズ」シリーズのドゥークー伯爵や「ロード・オブ・ザ・リング」と「ホビット」シリーズで演じた白の魔法使いサルマン役などが高い評価を得ていました。そして、遅ればせながら2009年にはイギリス王室からナイトの爵位を授与されました。
映画への出演は250作品以上にも上り、世界で最も多くの映画に出演した俳優としてギネスブックに記載されていました。また、超マルチリンガルで有名、英語以外に7か国語(フランス語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、スウェーデン語、ロシア語そしてギリシャ語)を自在に操ったといいます。
大柄な割には運動神経が抜群、特に剣術や馬術が得意で、役者として無名の時代にはスタントマンとしてその技量を発揮したともいわれますが、後年には映画「三銃士」でのロシュフォール役で見事なアクションを披露しています。
更に英国では、その美声を活かして声優としての活躍も有名でしたが、近年はヘヴィメタルのアルバムに参加してナレーションを務めたり、自ら歌ったシングル曲をリリースしたりしていました。
因みに、スパイ・アクション「007シリーズ」の原作者イアン・フレミングさんは従兄弟にあたります。また「ロード・オブ・ザ・リング」原作者であるJ・R・R・トールキンさんとも面識があり、指輪物語の世界観に関する造詣が人並み外れて深いとされていました。
年配のファンはドラキュラ伯爵やフランケンシュタインの役者さん、という認識のようですが、最近では「ロード・オブ・ザ・リング」劇中のサルマン、つまり偉大な(そして好い感じに邪悪!?な)魔法使いのイメージが強いようです‥。ご冥福を祈ります。
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