映画『太陽の蓋』~東日本大震災と福島原発事故の発生から5日間の真相を描く~ 〈18JKI23〉

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熊本地震の余震がまだ続く中、あの東日本大震災を描いた映画が公開されます。

3.11の翌日は土曜日、次の日は日曜日。東京の自宅に居た私(筆者)は、終日テレビに噛り付いていました・・・。そして月曜日以降、会社に出勤しても仕事は手に付かず(同僚の誰しもが)ネットで情報収集を続けていましたが、東北被災地の詳細も不明ならば、福島原発の被害状況もなかなか解からなかったのを思い出します。

 

特に原発事故に関しては恐怖が先立ち、政府も東電も信用出来ない状況で本当の事が報道されているのか疑心暗鬼になっていました・・・。

そんな訳で、いったい、あの時に何が起こっていたのか? 今でも気になる未曾有の災害と大事故の真相を描くこの映画には興味津々なのです・・・。

 

そう、あの日何が起きたのかを解き明かす映画『太陽の蓋』。3.11最初の5日間をドキュメンタリータッチで追いかけ、福島原発事故の発生からその後の経過やその対応を事実に沿って丹念に描きます。そして当時の管首相や枝野官房長官らの政治家が実名で登場するのも見どころの一つとなっています。

またこの作品は各種の情報が錯綜する中で、「東日本崩壊」という極度の緊張状態に置かれた人々を描く人間ドラマですが、福島原発事故の際、本当は何が起こっていたのかを問いながら、この時の混乱し戸惑う総理大臣を始めとした首相官邸や東電本社の様子はもちろん、現場の福島原発の人々の決死の対策活動と被ばくに対する恐怖心と闘う心の葛藤などを多角的に捉えて物語は進んでいきます。

こうして誰もが恐怖したあの地震の発生から、多種多様な情報が飛び交う中で放射能汚染に対する恐れから大混乱に陥っていく我国の様子が緊迫した内に描かれていくのでした・・・。

 

主演は原発事故の真相を追う新聞記者・鍋島に映画初主演の北村有起哉さん、そして当時の内閣総理大臣・菅直人役を三田村邦彦さんが演じます。他には袴田吉彦さん、中村ゆりさん、菅原大吉さんなどがキャスティングされています。また監督は佐藤太さんがメガホンを取り、音楽はミッキー吉野さんが担当。本年7月16日から東京・渋谷のユーロスペースほか全国で順次公開される予定です。

 

喉元過ぎれば何とやら。そう云えば「計画停電」なんていう言葉も、もう忘れている人が多いのではないでしょうか・・・(me too)。この映画は、5年経ってもどこかスッキリしないあの未曾有の危機の真相を改めて探り、3.11を風化させまいとする想いを感じさせる映画であるとともに、ハラハラ・ドキドキの究極のジャーナリスティック・エンターテインメント作品なのでした。

劇中の三田村邦彦さんもなかなか渋いのですが、筆者大ファンの北村有起哉さん、ついに来た~!!

公式HP ⇒ http://taiyounofuta.com/

-終-

 

 

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