以前(2013年12月)に、拙稿の『SKE48 菅なな子の「ななロボ」だヨ。』(現在非公開)という記事で紹介した元工学系アイドルの菅なな子が、『アイドル受験戦記 SKE48をやめた私が数学0点から偏差値69の国立大学に入るまで』(文芸春秋)をこのほど刊行した。
彼女は高校2年生だった2013年末、大学進学の為に迷った末にアイドルを卒業。2013年12月7日にSKE48からの引退を正式に発表し、2014年2月23日をもって芸能活動を完全に終了した。
その頃、受験本番までに残された時間はわずか1年少々であったが、以後、怒濤の猛勉強の末に、国立の超難関校である名古屋大学経済学部に現役合格したのだった。
そんな受験経験をまとめたのが『アイドル受験戦記 SKE48をやめた私が数学0点から偏差値69の国立大学に入るまで』だが、『ななロボ』記事公開の当時、日テレ深夜番組の『ぎゃっぷ人』で紹介された彼女の姿はバリバリの(自称)工学系アイドルであり、数学0点の娘にはとても思えない理系女ぶりであった。
尚、権利の関係から、当時の記事に掲載したテレビ映像(静止画)その他の画像はお見せできないが、雑誌『ROBOCON』の表紙を飾った彼女と「ななロボ」の勇姿をご覧いただこう。
そして以下は『SKE48 菅なな子の「ななロボ」だヨ。』からの一部引用であるが、ロボット工作に熱意を注ぐアイドルとして注目されていた様子が窺える。
なんと小学校4年生の時にひとりで二足歩行ロボットの「ななロボ(愛称)」を組上げた、らしいヨ。「ロボット製作」以外の趣味は「マンガ」や「アニメ」の鑑賞で、剣道は有段者(二段)の腕前でもある。それから、「寄り目」が得意で「妄想癖」があるんだって!
父親は京大工学部出身で大手自動車メーカーでロボット開発を担当している、そうだ。だから菅なな子は「ロボット製作」に関してはサラブレッドなんだネ。(中略)ちなみに「ななロボ」は、初号機から3号機まである。(中略)そう言えば『ビストロSMAP』でも「ななロボ」が、へなちょこぶりを発揮していたナ。頑張れ「ななロボ」、負けるな「ななロボ」。俺様が応援しているぞー!
菅なな子は中学3年生の秋にSKE48の第5期生オーディションに参加、見事5,988人の中から合格する。愛称は「なんなん」、そしてキャッチフレーズは「なな子ろびやおき」。そして同期の中でも最初にシングル曲『キスだって左利き』で選抜メンバーに抜擢されるなどファンの期待と人気を集めたが、きっぱりとアイドルに見切りをつけることになる。
彼女はその理由を、「アイドルとして活動しているうちに、マネジメントされる側よりも、自分がマネジメントする側になりたいと思い、商品を開発したり、イベントを成功させたりする仕事に興味を持つようになりました。(中略) 一般企業に就職したいという気持ちが強くなり、それならば大学に進学したほうがいいと思ったんです」と語る。
芸能生活に別れを告げて大学受験を決めた時、ほとんど0からの受験勉強開始であったが、遅れを取り戻すために誰よりも多くの時間を勉強に当てる自信はあったという。
そんな彼女の当時の受験心構え「なな子の7か条」を紹介すると、(1)1日6時間睡眠、昼寝は厳禁、(2)ケータイを「ガラケー」に、(3)“女の子”に時間をかけない、(4)オープンキャンパスで受験勉強のモチベーション回復、(5)高校のテスト勉強でペースを乱さない、(6)ライバルを作る、(7)家族を受験に巻き込む、等である。
(2)の余計なことに時間を費やさない様にと携帯電話をスマートフォンからガラケーに替えたり、(3)の乾かす時間がもったいないからと髪もロングからショートにバッサリ切った上で、服は2種類のトレーナーを交互に着ながら、予備校でも休憩をほとんど取らずに1日最長で15時間も勉強していたらしい。
最初は時間が圧倒的に足りないという焦りが強かったが、アイドル時代と同様に無我夢中で努力したことで受験生としても頑張り続けることができたともいう。
こうして難関の一流大学に合格できたそんな彼女は現在、大学在学中の公認会計士資格の取得を目指して猛勉強中だそうだ。
でもやっぱり、ロボット作りで発揮していた彼女のセンスはその地頭が相当に優れていることの証であり、猛烈な努力は勿論のこととしても、もともと父兄譲りの頭の良い子ちゃんだったこと(父親は京都大学卒の工学博士でトヨタ社員。兄は名古屋大学医学部との情報あり・・・)が頷けるのだ。
現在のテレビ界の高学歴タレント・ブームを考えると、新たな「高学歴女子」として再び芸能界復帰はあるのだろうか。筆者にはありそうな匂いがプンプンするが、皆さんはどう思うかなぁ?
-終-
【参考動画】 ⇒ YouTube動画 『 放送事故 SKE48 菅なな子 自作ロボットが事故る 中井ブチ切れ 』 へのリンクはこちら。
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