ヘルメスの7つの原理「振動の原理」(2)/atn

物質のすべての粒子は、微粒子から太陽に至るまで、円運動をしています。惑星は太陽の周りを公転し、それらの多くは自転しています。太陽はより大きな中心点の周りを動き、さらに無限に動き回ると考えられています。

特定の種類の物質を構成する分子は、一定の振動で互いの周りを回ったり、反発し合ったりしています。分子を構成する原子も、同じように一定の運動と振動の状態にあります。

原子は「電子」「イオン」などと呼ばれる粒子で構成されています。これらも素早い動きの状態にあり、互いの周りを回転し、非常に速く振動しています。このように、あらゆる形態の物質が「ヘルメスの振動の原理」に従って振動していることがわかります。

そして、さまざまな形態のエネルギーも同様です。光、熱、磁気、電気は、何らかの方法でエーテルと結びついた(おそらくエーテルから発せられた)振動の形態にすぎないと科学は教えています。(※)

(※エーテルはアリストテレスが天体を構成する「第五元素」として提唱し、その後、物理学において光の媒質と考えられました。アインシュタインの特殊相対性理論によってエーテルの存在は否定されたという考えがある一方、物理哲学としてのエーテルの実在性は現代でも完全には否定されていません。)

分子間引力の原理である「凝集力」も、原子親和力の原理である「化学親和性」も、すべての物質の粒子または質量が互いに引き寄せられる「重力」(3つのうちの最大の謎です)も、まだ科学では解明されていません。

3つのエネルギー形態を科学ではまだ理解できないのですが、ヘルメス学者が長いあいだ教えてきたとおり「ある種の振動エネルギーの現れである」という意見に傾きつつあります。

その性質が明確に理解されていないまま、科学によって宇宙に満ちていると仮定されたエーテル(エーテル仮説)を、ヘルメス学者はいわゆる「物質」のより高い振動現象の現れと考え「エーテル性物質」と呼んだのです。

エーテル性物質は非常に希薄で弾力性があり、宇宙空間に広がって熱、光、電気、磁気など振動エネルギー波の伝達媒体として機能しているとヘルメス学では教えています。

さらに、エーテル性物質は「物質」の形態を取る振動エネルギーと、「エネルギーまたは力」の形態を取る振動エネルギーをつなぐリンクでもあり、それ自体が一定の周波数で振動している、とされます。

科学者は振動速度の増加の影響を示すために、急速に回転する車輪やコマ、エンジンのシリンダーを例に取ります。この例では低速で動いているホイールやコマ、または回転シリンダーを想定し「物体」と呼ぶことにします。

物体がゆっくり動いているとしましょう。それは容易に見ることができますが、動きが発する音は耳に届きません。速度が徐々に増加していきます。しばらくすると動きが速くなり、うなり声や低音が聞こえます。さらに速度が上がると、音は音階で1つ上がります。

動きがさらに増してくると、次に高い音が聞こえてきます。それから次々に音階のすべての音が現れ、動きが増すにつれてますます高くなります。最後に、動きがある速度に達すると人間の耳に知覚される最後の音符が届き、それを超えると甲高い音もやがて聞こえなくなり、沈黙がそれに続きます。

次回に続きます。

 

 

 

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