【警察小説名作選】「リーロイ・パウダー警部補」シリーズ〈4169JKI00〉

今回の【警察小説名作選】では、マイクル・Z・リューイン/Michael Z. Lewin のリーロイ・パウダー警部補」シリーズを紹介します!

作者のリューインは、マサチューセッツ州スプリングフィールドの生れ。インディアナポリスで育ちハーバード大学を卒業後、高校教師を経て 1971年に夫人の母国である英国のサマセットに移住した後にプロの作家としてデビューし、「ネオインハードボイルド」の代表的旗手と云われています。

また「パウダー警部補」シリーズとは、インディアナポリス市警失踪人課の中年刑事リーロイ・パウダー(Leroy Powder)警部補が活躍する警察小説の三部作です。ワーカホリックで少しばかり傍若無人な中年刑事であるパウダーの、無骨な生き方と地道な捜査活動を描いた物語で、まさしく警察小説の典型の、様々な事件が錯綜する同時多発型(モジュラー型)のハードボイルドですが、プロットもわりとシンプルで筋立てもスムーズな感じです。

他に私立探偵のアルバート・サムスンを主人公としたシリーズがありますが、パウダーものの第1作目『夜勤刑事』にはサムスンも脇役として登場していますが、もともとパウダーもサムスンものに登場しており、両作は交錯する形式となっています‥‥。

「リーロイ・パウダー警部補」シリーズ リスト
・『夜勤刑事』(Night Cover、1976年)ポケミス1427、ハヤカワ・ミステリ文庫165-6
・『刑事の誇り』(Hard Line、1982年)ポケミス1495、ハヤカワ・ミステリ文庫165-7
・『男たちの絆』(Late Payments、1986年)ポケミス1519、ハヤカワ・ミステリ文庫165-8

投稿者: 准将

何にでも好奇心旺盛なオジサン。本来の職業はビジネス・コンサルとマーケッター。興味・関心のある分野は『歴史』、中でも『近・現代史』と『軍事史』が専門だ。またエンタメ系のコンテンツ(音楽・映画・ゲーム・マンガなど)には仕事の関係で随分と係わってきた。今後のライフワークとして儒学、特に陽明学を研究する予定である。kijidasu! 認定投稿者第一号でもある。