仕事や飲み会などでかなり遅くなったりした時に、最終電車の時間が気になりますよね。最近では、週末や忘年会/新年会のシーズンに合わせて最終列車を特別に遅くまで走らせるケースも多いようです。それでも乗り遅れたら始発まで待つ、そんな経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。では、どこまでが終列車で、どこからが始発列車なのでしょう。そんな疑問を抱きながら、1966年版懐かしの時刻表を見てみました。
まず最終電車は、俗に言われる「終電」のこと。都心部ではだいたい24:30~1:00前後に出発する列車です。郊外では23:00~24:00頃が多いようです。ちなみに現在、都心部で一番遅い出発時刻の列車は、常磐線の北千住1:04発松戸行きというのがありますが、JR全体で最も遅いのは、JR九州の博多発1:13発南福岡行きです。対して始発列車は、営業日の中で最初に運行される列車のことを指します。主に午前4時から5時台に発車するものが多いようですが、現在のJRで最も早い始発列車はJR九州の日豊本線、柳ケ浦4:17発門司港行きになります。JR九州は早くから遅くまで、走っているのですね。
1966年当時の時刻表で調べてみました。すると、ありえないような時間に始発駅を出発する列車が2本出てきました。まず四国の予讃本線で松山発3:30、上り高松行きの急行「いよ1号」というのがありました。松山でどこかから来るフェリーにでも接続している関係かと思って、船のページを調べてみましたが、接続列車でもないようです。3時台とは早い時間帯ですが、これは始発列車といわれれば、なんとなく納得できる時間帯ではあります。
ところがさらに微妙な時間に出発する列車を見つけてしまいました。信越本線から北陸本線を経て大阪まで行く上りの鈍行列車です。新津発が2時50分(!)、大阪には19:43に到着する長距離の列車です。この列車も接続はありません。時刻表のページに、ポツンと出現してきます。しかしこの列車、大阪発8時44分、新津着1時6分の523列車という鈍行でこれが折り返しているものと思われます。それにしても2時50分という時刻、最終列車にしては遅すぎますし、始発と呼ぶには早すぎるような気がします。さらに言えば夜行列車と呼ぶにも、違和感を感じる時間帯でもあります。営業日の中で一番、最初に出てくるので定義からいえば「始発列車」なのでしょうけれど。
沿線の騒音問題や、線路や機器の保守点検の時間の都合上、終夜運転は難しいとされていますが東京都でも一部路線でバスの終夜運転が実施されるなど、交通体系も変わってきています。そのうちに「終電」「始発」という考え方自体も変わってしまうかもしれませんね。