好感度を上げたければ「去り際」の印象を良くすることで、自分の評価も高くなります。また、どんな会合でも打ち合わせでも、例えデートでも、最高の印象を与える大きな「ピーク」が一つあれば、それで大丈夫、あなたの好感度は高くなるのです。
そして、そこには『ピーク・エンドの法則』が働いていると云います・・・。
これは、体験の途中の経験よりも最後(エンド)の印象の方が強く記憶に残ることから、最後に苦痛が小さかった方がまだしも良かったと感じると理解され、『ピーク・エンドの法則』の証明のひとつとされています。
因みに、最後のピークの後が冗長だと、良い印象の場合でもその効果は半減するとも云います。
既にお気づきの通り、『ピーク・エンドの法則』は対人関係で相手側に良い印象を残したい場合に、大いに役に立つものなのです。
さて、対人関係でのシチュエーションとして解り易いのが、恋人とのデートですね。そこでデートでのピークとエンドについて考えてみます。
先ずデート中は、最高(最良)の状況を一つ作ることに集中しましょう。最高の場面が一つあれば、相手側のその他の記憶というものは、そのデートの最終的な判断にはほとんど関わりません。人間というものは、その体験の中で一番輝いていた場面以外の記憶というのは、驚くほど思い出すことができないのです。ですからデート全体を通して、ムリを重ねて最高の水準を維持することもなく、多少の失敗があっても、くよくよする必要はないのです。
また、別れ際(ぎわ)に好印象を与えることが大事だということも、既に読者の皆さんは気づかれていると思います。
ピーク時の場面創りと違って、エンドをおざなりにしている人は結構多いのではありませんか。できれば、あらかじめ作戦を考えておき、印象に残る演出をすることが肝心です。
もちろんデートに限らず、俗に「人は去り際が肝心」とはよく言ったもので、去り際/エンドにはその人の本当の人間性が際立って表れるものです。そこで最後まで気を抜かずに良い印象を残す様に努めましょう。まさしく仕上げが肝心なのです。
去り際では急いで立ち去らないことも大切なポイントです。相手に良い印象を与えたかという精神的な不安から、つい急いでその場を立ち去ることがありますが、これは大変な逆効果です。この状況から早く逃避したかったんだと誤解されてしまうからです。
立ち去る時には、ややゆっくりとした動作をとるようにし、一言(ひとこと)親愛の表現を表して堂々と去るようにしましょう。