モナリザ症候群とは? 〈304JKI10〉

モナリザ777ダウンロード (2)あまり食べないのに太りやすい人はモナリザ症候群かも知れません。ある意味、生活習慣病の温床でもあるモナリザ症候群、そしてダイエットの天敵でもあるこの症状についての簡単な解説を試みます

 

モナリザ症候群とは何でしょうか?

1990年に神戸で開かれた国際肥満学会で発表されたモナリザ症候群とは、”Most obesity known are low in sympathetic activity”の頭文字(太字部分)をとった略語で、直訳すると『大多数の肥満者は交感神経の働きが低下している』という意味です。

交感神経とは自律神経のひとつで、緊張や興奮を促す作用があり、人が活発に活動する際に働く神経といえます。自律神経には交感神経の他に副交感神経があり、昼の神経といわれる交感神経は私達が盛んに動き回る昼間に活発になり、また一方のリラックスを促し心を落ち着かせる作用がある副交感神経は、休んだり眠ったりする夜に活発に働きます。

ところが長期間にわたり、昼過ぎまで寝ていたり屋内にじっと閉じこもっていたりとか、昼間にあまり活動をしない生活や昼夜逆転生活を送っていると、徐々に交感神経の働きが鈍り 結局は体の活動が減少してエネルギー消費が低下し脂肪の代謝がスムーズに行われなくなります。やがて、さほど大食していないにもかかわらず、すぐ太る体質(痩せ難い体質)になってしまいます。また太るだけでなく、様々な肌トラブルや冷え性、肩こり・便秘なども引き起こし易くなります。

また、太りやすいだけでなく、昼間に眠くて仕方がないという人は交感神経の働きが衰えてきているのかも知れません。そしてこれが、まさしくモナリザ症候群のシグナルです。

モナリザ症候群にならないためには?

交感神経を働きやすくさせるために、朝起きたら太陽の光(朝日)を浴びて眠っている体をまず覚ますこと。出来れば新鮮な外気を吸って、そして朝食をしっかりと摂るようにしましょう。

最も大切なのは日々アクティブに過ごすこと、特に昼間の生活を活動的に過ごすことが肝要です。また昼間に頭脳を活用することが有効で、脳を活発に働かせれば交感神経を大いに刺激できます。つまり仕事や勉強に精を出せば、それに比例して交感神経は活発になるということです。

更に脳だけでなく、体を使うことも大切です。日頃、デスクワークが多い人は、継続的にスポーツを楽しむようにしましょう。スポーツなどで体を動かすことで交感神経が適度に刺激されます。特に瞬発力を要するスポーツが最適です。

また多忙のあまり、ストレスや疲労を溜め込まないようにし、帰宅したらリラックスするのも重要です。色々と忙しくても生活のリズムを崩さず、十分な睡眠時間を取るようにしましょう。睡眠不足は癒しのホルモンと言われているセロトニンの分泌を低下させてしまう弊害も含んでいます。その結果、何事にもやる気がなくなり、ストレスによる異常食欲や満腹感の低下を呼び起こし、結果として肥満となってしまいます。

 

モナリザ症候群は、つまるところ生活習慣の乱れが原因です。生活のリズムを整えること、つまり、規則正しい生活のサイクルと適度で栄養バランスのとれた食事、ほど良い運動などで、その改善がはかれるのは間違いありません。

生活習慣の改善はモナリザ症候群から脱するだけではなく、生活全般の質の向上に繋がります。太りにくい身体つくりと併せて、充実した人生を送ることを目指しましょう。

-終-

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