まだまだ結婚すると、女性は苗字を旦那様の側に合わせて変える場合がほとんど。男女同権論者の方々からは、そんなの関係ない!男女差別だぁ!って言葉が聞こえてきそうですが、でもそれはそれで、好きな人の苗字と一緒になれるということは、幼い頃からの女子の憧れだったりもするってこと、理解して欲しいのです・・・。
我国では、依然として女性は結婚すると苗字が変わることが多いだけに、結婚相手の苗字は気になりますよネ。
そんな気持ちに答えて、アイブリッジ株式会社のリサーチプラスモニターで、「結婚したらこんな名前になりたいと女性が思う“かっこいい苗字”」アンケートが実施されましたので、その結果を集計したものをご紹介します。尚、調査日時は2014年7月29日、有効回答者数は女性500名です。
1位 結城
2位 橘
3位 如月
4位 一条
5位 一之瀬
6位 佐伯
7位 西園寺
8位 桜庭
9位 二階堂
10位 五十嵐
10位 白鳥
12位 早乙女
13位 伊集院
13位 道明寺
15位 綾小路
理想は理想として受け止めますが、アニメや恋愛ドラマの影響がモロに出ている、といった名前もたくさんありますネ。
でも、6位の佐伯さんや9位の二階堂さん、そして10位の五十嵐さんなんて、意外と実際にも身近にいるんじゃないの?
さて、1位の結城(ゆうき)姓ですが、平安時代末期から戦国時代にかけて、下総国結城郡周辺に勢力を振るった名族の結城氏が有名。また徳川家康の次男が結城氏の養子となった秀康です。結城とは結木であり楮(コウゾ)のことで、その産地のひとつが結城です。姓の分布は東京都、山形県、新潟県などに多いようです。
城を結ぶと書いてユウキと読みますが、音(おん)に感じられる気品だけではなく、漢字の字面(じづら)にもどことなく高貴さが漂います。その辺が、きっと「かっこいい」と思う女性が多い理由でしょう。
2位の橘ですが、これは正真正銘の高貴な姓(かばね)。敏達帝子孫の美努王の子葛城王(橘諸兄)を祖とする皇別氏族で、飛鳥時代末頃から橘宿禰(のち朝臣)姓を称しました。古来より有力な姓の代表的なものの一つとして、源氏・平氏・藤原氏とともに「源平藤橘」(四姓)と総称されています。
名前の印象も、まさしく柑橘系・蜜柑科の植物としても知られる橘だけに、高貴さだけでなく、爽やかな甘さが広がります。
3位は如月(きさらぎ)でした。日本では旧暦の2月のことで、衣更月とも書くそうです。苗字としては、現在の東京都、埼玉県、神奈川県北部地域、所謂(いわゆる)武蔵国発祥といわれる伝統のある名字です。
如月の漢字のつくりや音感は、歴史や文学の世界から飛び出してきたような清楚な美しさとともに、凛とした強さも感じさせます。そこが女性の人気を集めている点ではないでしょうか。
4位以下で気になるのは、白鳥(しらとり)です。白鳥(はくちょう)伝説や生育地域からきたとされています。姓の分布としては、岩手県、宮城県、山形県などの東北地方、茨城県や栃木県などの北関東、そして新潟県、静岡県などに多くみられます。源氏や平氏にも、また藤原南家にもみられる、「姓氏録」にある古姓だそうです。
なんだか全体的に、お公家さんの名前が多いように思います。源氏物語ではありませんが、王朝文学への憧れか貴族趣味の発露か? 一条、西園寺、綾小路などは確実にそうですし、他にもそれっぽいのがたくさんあります。また二階堂(鎌倉の二階堂がルーツとも)や伊集院は薩摩(鹿児島)に多い苗字ですが、これらが支持されているのは絶対、少女漫画やラノベの影響ですネ。
漫画家が作中の人物名を考える時に、「院条寺」の法則があるそうな。〇〇院、△条、□□寺といった名前は由緒正しい高貴な出身か、お金持ちの代名詞ですって・・・。
ところで、「かっこいい」名前の男性に出会うと心躍る経験は、女性ならば、誰もが持っているものでしょう!?
そういった男の人の前では、特に親密な関係でもないのに気持ちが高鳴ったりするものです。あ、勿論、一定の水準以上の容姿の持ち主の場合ですけれども(笑)。
しかし、経験から申し上げると、苗字なんて(結婚後に)後からついてくるもので選択の余地は(さほど)ありません!
でも、それこそ「想像の翼を広げる」ことは、誰にでも与えられている権利ですから、せいぜい翼を広げてみましょう。
これからの時代、もし好きになった人の苗字が好みでなければ、使い慣れた自分の姓を旦那様にも名乗ってもらうことにいたしましょうか・・・。
-終-
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