【どう違うの?】 「ふくろう」と「ミミズク」 〈1647JKI23〉

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ウィンクするミミズク

TVを観ていたら、「ふくろう」と「ミミズク」はどう違うのか? という話題が取り上げられていました。

そうだな~、たしかにどこが違うのかな・・・。暫し考えてみましたが、結局、私には解かりませんでした。

そうです、こんな時は知らぬが吉日!? 早速、調べてみましょう!!

 

「知らぬが吉日」なんて言葉はありませんが、疑問に思ったことは即日調べることにしています。疑問のまま放っておくと精神衛生上良くないし、疑問を抱いたこと自体を忘れてしまうことがよくあります。また、小まめに調べると確実に知識も増えていきます。

 

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ふくろう 羽角がない

そこで、先ずは「ふくろう」全般(フクロウ目)について調べてみました。漢字では梟と書きます。

日本も含めた全世界の南極を除く全域に広く分布(中には砂漠で生きるタイプもいるし、シロフクロウなどは北極圏に生息)し、日本には10種ほど(全世界で約220種)が生息しています。また、渡りをせずに、留鳥として定住性が強い鳥類です。

ふくろうは、(その多くが)森の繁みや樹洞・木の枝上などに暮らす夜行性の猛禽類で、大きさはせいぜいカラス程度(一部には75cmから100cmになる種もあり)ですが、発達した聴覚は極めて感度が高く、暗闇でも獲物のたてる物音を察知して、野ねずみや小動物などを確実に捕食します。羽毛に隠れている耳孔は左右で異なる位置にあり、これにより獲物が発する音から正確にその方向や位置を探知できると考えられています。

尚、顔が平たく大きいのはアンテナの機能を果たしているからだ、とも言われています。

また、獲物に飛びかかる時、羽音を吸収できる特殊な翼の構造(羽毛は柔らかく、風切羽の先に縁が鋸状の細かい羽があり音を軽減)にもなっているそうです。このおかげで、音もなくターゲットに襲い掛かることが出来るのですネ。

更に、指先は前後2本ずつに分かれていて、大きく丈夫な指の先に鋭い鉤状の爪が付いています。そして、この鋭い爪で獲物をガッシリと押さえ込んで仕留めるのです。

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シロフクロウ

大きな外見上の特徴としては、両目が他の鳥類が頭部の側面にあるのに対して、人間と同様に顔の前面に横に並んでいることが挙げられます。その為、物を立体的にとらえることが出来るとされていますが、反面、視野は約110度と狭く、これを補うために首は上下左右約180度も回すことが可能で、真後さえ見ることが出来ます。つまり、体を動かさずに首を回すだけで約270度を見渡すことが可能とされているのです。またその大きな目は、暗闇で獲物を狩るために人間の10~100倍ほどの感度があるとされています。

通常の平均寿命は7~8年と言われていますが、10年から15年も長生きする個体もいる様です。

ふくろうは昔から、夜行性で物悲しく鳴くことから不吉な鳥とされることもしばしばありました。特に日本や中国などでは、成長した雛鳥が母親を食べるという言い伝えがあり「不孝鳥」と呼ばれて「親不孝者」の象徴とされています。「親殺し」の話から発して「下克上」の例えとしたものに「梟雄(きょうゆう)」などという言葉もあります。

一方で、「ふくろう」の名称が「不苦労」または「福老」に通じるとして、縁起物とされることもあり、「森の物知り博士」や「森の哲学者」などとして親しまれてもきました。これだけ善悪両面にわたる評価があるというのも、それだけ人間との関わりが長く大きいということの証なのではと思われます・・・。

 

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ミミズク 羽角がある

次は「ミミズク」ですが、漢字では木菟と書きます。

ミミズクは、フクロウ科のうち羽角(ウカク、耳のような形をした羽)がある種の総称です。

羽角とは、哺乳類の耳(耳介)のように突出した羽毛ですが実際の耳ではありません。実際の耳は頭の左右側面に穴だけがあり、たくさんの羽毛で覆われているため外見では判りません。

この羽角の役割は、森の中で身を隠す場合に、木の葉などに擬態し易すい為とも云われています。しかしミミズクの羽角は長くピンと伸びたものから、コミミズクのように小さくてほとんど判別が出来ないものまであり、形も様々です。

名前に関しては、~ズクという名称でも、アオバズクなどには羽角はなくミミズクとは言えません。また逆に、シマフクロウのように羽角があるのにフクロウと呼ばれているものもいます。

漢字の木菟(ミミズク)・木兎(ボクト)には樹上のウサギ(菟は兎と同じ)という意味があり、羽角をウサギの長い耳になぞらえたものだそうです。

また、英語にはふくろうとミミズクを区別する表現はありません。羽角の有る無しにかかわらず、すべてowl と呼びます。

 

結論としては、ミミズクは羽角がある以外はフクロウ科に同じということでした。また、ちなみに、「梟(ふくろう)」、「木菟(ミミズク)」ともに冬の季語です。

鳥類なのに、両目が正面を向いている点が、あの独特の雰囲気を醸し出している理由なのでしょう。ホモ・サピエンスとしては、妙に親近感が沸きますよネ・・・。

-終-

 
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投稿者: ラミパス 流瑠

文学全般と昼下がりのワイドショーが好きな、ごくごく普通の主婦です。 その普通人の目線で、できるだけ平々凡々とした記事を書くつもりです。 そうした、ごく普通の記事を、是非、読んでやってくださいまし。