くず餅です。今回は11月1日にデビューしたばかりの箱根登山鉄道の新型車両3000形の乗車レポートをお届けします。本来の観光地箱根の人気に加えて、新車登場で非常に多くのお客さんが集まっていました。
箱根登山鉄道3000形は2014年11月1日から営業を開始した新型電車で、初のVVVFインバ-タ-制御車両で、旧型の車両を置き換える目的で製造されました。
箱根登山鉄道の電車には愛称名を持っている電車がありますが、この電車はスイスのロマンシュ語の「挨拶」の意味を表す「アレグラ」という言葉から「アレグラ号」と名付けられました。車両のデザインは小田急のロマンスカ-「VSE」や「MSE」をデザインした建築家の岡部憲明さんがデザインしました。
さて、今回は11月14日の9時36分、箱根湯本駅始発の強羅行きの登山電車に乗りました。編成は新型の3000形と、従来から走っている2000形の2両編成でしたが、一歩車内に入ると新車の匂いがしました。
車内は平日にも関わらず運転台の後ろにもたくさんのお客さん乗車していて、外の風景が見にくいほどでした。しかし天井も高く、窓も大きいので窮屈な感じはしません。
ほぼ満員のお客さんを乗せて駅を発車すると、なめらかに加速していきます。ドアの窓は縦長で大きく視界がとられているので、まるでドアを開けて走っているように感じます。鉄橋を渡る時などは、足元に渓流が見下ろせてとても迫力ある眺めでした。
車両のイメ-ジはロマンスカ-とよく似ていて、車内の照明は明るい肌色のような色合いで、全体的に落ち着いたイメ-ジでとても良い感じでした。
床は赤い木目調で、運転台の後ろも窓が大きく車窓が開(ひら)けて見えます。宮の下駅辺りからさらに勾配がきつくなりますが、山の急斜面や鉄橋を渡る際も、風景が広々と上から下までよく見えました。
勾配がきつくなってきても、乗り心地はそれまでの登山電車と違って音も少なく静かです。トンネルに入っても車内はLED照明なのでとても明るく感じられました。
また、手すりやつり革につかまっていないお客さんも多数いらっしゃいましたが、つかまらなくても平気なほど揺れもなく快適でした。
ただ、40分近くの乗車時間ですから、もうすこし座席スペースがあればいいなと思えました。更に、この車両には荷物棚がないので、立っている人や旅行バックなどで床はいっぱいになっていました。この当たりが、改良されるといいのですが・・・。とは言え、終点まで新車の楽しい旅でした。
新しい電車として走り出した箱根登山電車3000形「アレグラ」号。現在2両が在籍しており、今後、増備をしていく予定だそうです。
今日も明日も、たくさんの観光客を乗せて走り続けてくれることを期待したいと思います。
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