コレステロールの摂取、特に問題なし!? 〈304JKI51〉

目玉焼き555ダウンロード私はコレステロールの値が高いので、医師の指示に従い薬を飲んでいる。当然ながら、食事制限も守らなければならない。そんな人間にとって、今般の報道は朗報だ!!

 

5月1日、日本動脈硬化学会(佐藤靖史理事長)は、その値が高すぎると動脈硬化などを招くとして危険視されてきたコレステロールについて、「食事で体内のコレステロール値は大きく変わらない」と発表した、と毎日新聞が伝えた。

この発表は、私などのタマゴ好きには朗報。今まで、食事などで取りすぎると動脈硬化の原因になるとして悪者扱いされてきたコレステロールだが、食べ物からの摂取ではそれほどその体内の値には影響がないという。

動脈硬化学会によると、「食べるのを制限しても血中の値が低下する人と、低下が難しい人がいて、個人差が大きい」として基準の撤廃に賛成することになった様だ。

今回の発表では、悪玉コレステロールの値が高い人は、従来通りコレステロールの摂取制限が推奨されるとする一方、食事や運動、生活習慣を全体的に改善することが必要とされた。食事についても脂質だけを減らすのではなく「食物繊維を多く含む大豆製品や海藻、野菜類を増やすことが大切」としている。

コレステロールは脂質の一種で、食品から摂取する他に肝臓でも作られる。(コレステロールは食物からの摂取は約20%であり、残りの80%は肝臓で作られるともされている)

今までの動脈硬化学会の主張では、血中の「悪玉」のコレステロールの値が高いと心筋梗塞を起こし易いとしていたが、一方、日本脂質栄養学会は「数値が高い人はむしろ長生き」(2011年発表)として、論争が続いてたのだ。

 

我国の厚生労働省は、本年(2015年)版の「食事摂取基準」では、科学的根拠が得られなかったとしてコレステロールの基準を既に撤廃している。同省ではこれまで、18歳以上の男性は1日当たり750ミリグラム未満、女性は600ミリグラム未満とする摂取基準値を設けていた。

米国の農務省も「コレステロールは過剰摂取を懸念すべき栄養素ではない」として、摂取量を1日300ミリグラム未満に抑えていた食事指針を本年中には見直す方向のようだと伝えられている。(尚、コレステロール対策では、日本ではTC200以上で薬を出すが、米国では260以下は処方しないそうだ)

 

しかし、BMIが30を超えるような「肥満症」の人の場合は、あくまで食事療法は有効のようで、その点を誤解しない様にするべきだろう。

まぁ、何事も程度の問題で、今回の発表が言いたいことは、動脈硬化の予防には食事だけでなく、生活習慣や運動など包括的な対策が大切だという事なのだ。

 

これからは、コレステロールについては「あまり気にせずに食べていい」ということなのだろう。しかし、どちらにしても「適度な運動が大事」ということは外せない。

-終-

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