「ヘルメスの7つの原理・概要編」eBookは多くの方に受け入れて頂き、5月末にはAmazonのベストセラーランキングKindle有料タイトル「哲学・思想、認識論」カテゴリーで9位まで上昇しました。嬉しい感想メールを頂いたり、ワークに参加してくださった方もおられます。ありがとうございました。
読者や受講者の皆様に感謝を込めて、今回から実践編をスタートします。7つの原理の理解を深め、実際に活用するためのお役に立てればうれしく思います。
NEWアプローチはアトワース(Atworth Inc.)が主催するセミナー&ワークショップの総称で、『知る』『理解する』『実践する』の三つの柱で構成されます。
『知る』では、あなた自身を知って頂くため「パッションテスト」という素晴らしいツールを用います。プロセスはシンプル、かつ解りやすく標準化されており、公認ファシリテータであれば基本的に同じプロセスを実施することができます。自分自身を見つけたい人に、最適なツールと言えるでしょう。
『理解する』では、「7つの原理」に基づくセッションを通じて、多くの成功法則に共通する原理、本質を理解して頂きます。パッションテストで明らかになったあなた自信を俯瞰する(遠くから見る)ワークを行い、新しい視点で自分にアプローチできるようになります。
『実践する』では、アドラー心理学に基づくワークを行い、目標達成のための具体的な手法を身につけて頂きます。就活中の学生や新入社員、企業人向けの実践手法に特化した「目標達成の思考力」に加え、この7月からは中高生の皆さんに向けて開発した「情熱発見コース」もスタートします。
「7つの原理」と「目標達成の思考力」はオリジナルのコースですが、おかげさまでご好評を頂いています。これから、それぞれのワークについてお話を進めていきます。
「7つの原理」では思考を俯瞰するワークを、「目標達成の思考力」では思考の抽象度を上げるワークを行なっています。なぜそのようなワークを行うのでしょうか?
人が行動できる時間と空間は限られています。どんな人でも、限られた時間と空間の中で生きています。この世の中のすべてを体験することなど、誰にもできません。
自分が見たもの、触れたものでしか判断できないと、判断の基準はとても限られたものになってしまいます。
人は往々にして自分の限られた体験を頼りに、物事が正しいとか間違っているとか、勝手に判断しようとします。判断が間違っているかもしれないということにさえ、考えがおよばないでいます。
7つの原理を学んだ皆さんには、物事の一面だけを見ることの危うさが理解できるでしょう。
第二の原理「照応の原理」や、第四の原理「極性の原理」を応用できると、自然に広い視野を持つことができます。自分自身が体験した時間や空間を越えて全体を俯瞰できるようになると、判断の基準が変わってくるのです。
物事の中から見ているだけは、全体はわかりません。現在の時間と空間から離れて俯瞰してみることで、初めて全体と本質が見えてくるのです。
ヘルメス哲学から学べることは時代遅れと言う人がいます。思考の法則も、引き寄せの法則も、現代では通用しないと言う人もいます。
本当にそうでしょうか?
すでに7つの原理を学んだあなたには、明確に判断できるでしょう。
古典を学ぶことは、過去から現在を俯瞰することです。学ぶことで、私たちは現在の思考から大きく遠ざかることができます。そして時間も空間もまったく異なる見知らぬ世界から、物事をかえりみることができます。
現在の自分と、自分をとりまく状況を俯瞰すると、物事が今までよりも鮮明に見えるようになります。新しい視点で自分にアプローチできるようになるのです。
それが「NEWアプローチ」の本質です。
宇宙の法則や人間の本質は、普遍的なものです。古いとか新しいという言葉に惑わされる必要はありません。
過去の価値観を否定する新しい方法論は、確かに刺激的です。しかしそれよりも、本質をきちんと理解することが大切です。本質を理解しないまま表面的なテクニックを学んでも、一過性のノウハウで終わってしまうでしょう。
本質を理解することは、絶えず変化する現実の中に、普遍的なものを見ることです。思考を俯瞰し抽象度を上げることが、それを可能にします。
次回に続きます。
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