C62型蒸気機関車の2号機、通称”スワローエンゼル”。東海道線の特急牽引機でもあり、北海道でSLブームの最高峰ともいえる急行「ニセコ」の牽引機でもありました。デフ(除煙板)についたツバメのマークからこの名前を持つ、特別な機関車です。この機関車は普段は、京都の梅小路(8月30日に博物館建設のため、一旦閉館しました)に動態保存してあります。そんなスワローエンゼルが2回ほど首都圏にやってきた事がありました。
初回は1994年、大宮工場のイベントでの展示会。この時は九州から783系特急車両「つぼめ」のお披露目会も兼ねていました。しかし、梅小路からC62が関東に来る!というので、マニアの間では話題になりました。私もその一人で、当日はいそいそと出かけて行きました。さらにEF58 93号機の青大将カラーもいて、まさに新旧「つぼめ」の競演といったところでした。その中でもひときわ、C62は存在感が大きく、マニアが列をなして撮影に苦労するような状態でした。
そして2回目は1999年、品川駅での「アニメ・ドリームトレイン1999」というイベントで「銀河鉄道999」のヘッドマークをつけた姿を見に行きました。当日はあいにくの雨(それも大雨!)で良い写真が撮れませんでしたが、雨のせいか週末にもかかわらず見学者はあまりなく、思う存分C62 2を眺めることができました。梅小路や大宮工場で見た動輪から見上げるような視線ではな<、ホームから列車目線で見たC62は生きてる機関車という感じがして、とても新鮮でした。(煙は上げていませんでしたが・・)思えば東海道本線はこの機関車の栄光の時代。「つぼめ」のヘッドマークも誇らしげに、多くの客車を引いて走った道のはずでした。40年近くの歳月を経て、品川駅で東海道本線の線路を踏みしめる彼は、いったい何を感じていたのでしょうか。
それにしても札幌運転所にいるC623を復活・整備して、重連で日本1周の超豪華イベント列車でも牽いてくれないものでしょうか。客車は、大井川鉄道にいるスハフ43(特急用客車)やJR西日本のマイテ49(展望車)、高崎のオハニ36など、寄せ集めて往年の「つぼめ」もどきの列車を再現したりして。
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