以下に『鬼平犯科帳』(中村吉右衛門版) テレビ番組シリーズ 第5シリーズ キャスティング・リストを掲載するが、現状は《暫定版》であり、都度、加筆・修正の予定である。また各話のあらすじやその他の諸データは番組公式HPで確認願いたい。
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★ 各欄コメントには、物語の結末や、所謂(いわゆる)ネタバレ的な内容が含まれているので、視聴前や未読の場合は要注意。
第5シリーズ(1994年3月9日 – 1994年7月13日、フジテレビ系 水曜20時台時代劇枠)
●第1話「土蜘蛛の金五郎」(1994年3月9日)(視聴率20.2%)
・土蜘蛛の金五郎 – 遠藤太津朗 ・山本元次郎 – 西園寺章雄 ・子之次 – 赤塚真人
※この回のドラマはほぼ原作と同じであるが、違いと云えば、原作では岸井左馬之助が妻(老剣客・小野田治平の娘・お静)を娶ったことが記されていることくらいか。
※原作では、暗剣白梅香事件の時に浪人・金子半四郎に襲われたのと同じ場所で、偽物の平蔵は無頼浪人に化けた本物に討たれる。
※土蜘蛛の金五郎・・・越後・越中・信州を股にかける凶賊。三ノ輪に定食屋「どんぶり屋」を構え、弱者・貧者に安価で食物を振舞っていた。そのことを不審に思った平蔵が浪人・木村五郎蔵に変装して潜入捜査を敢行、それとは知らずに金五郎はこの五郎蔵の腕を見込んで平蔵暗殺を依頼するが、最終的には捕縛されてしまう。
※金五郎役の遠藤太津朗は、捕縛された際の怯えた仕草が印象的。その手下で平蔵の見張りをつとめる子之次を演じた赤塚真人もイイ味を出していた。
※この回には、筆者贔屓の御木本伸介(2002年8月5日没)演じる与力・天野甚造と平蔵の旧友・岸井左馬之助(竜雷太)が共に登場している。だが、この二人とも吉右衛門版テレビでの登場が原作よりも少ないと感じるのは筆者だけであろうか。特に左馬之助が・・・。
●第2話「怨恨」(1994年3月16日)(視聴率16.9%)
・今里の源蔵 – 長門裕之 ・杉井鎌之助 – 清水紘治 ・磯部の万吉 – 速水亮
・おさき – 清水ひとみ ・桑原の喜十 – 金内喜久夫 ・駒止の喜太郎 – 汐路章
・桐生の友七 – 谷口高史
※今回のドラマでは、木村忠吾を狂言回しとして話が進むが、原作では忠吾はほとんど登場せず、大滝の五郎蔵とその漏らし屋の桑原の喜十を中心とした物語。そして、桑原の喜十に対して疑念を抱くが口にできない五郎蔵と、かたや今里の源蔵のことを口に出せない喜十の姿が描かれていく。テレビ番組では、平蔵に全てを任されたと上機嫌で傲慢な態度をひけらかす忠吾をもてあまし気味の五郎蔵が、珍しくおまさに愚痴をこぼすシーンなどがある。
※今里の源蔵役の長門裕之だが、意外と出番が少ない中で印象に残る好演だった。
●第3話「蛙の長助」(1994年4月13日)(視聴率12.9%)
・蛙の長助 – 米倉斉加年 ・今井勘十郎 – 長谷川明男 ・三浦屋彦兵衛 – 玉川伊佐男
・夜嵐の定五郎 – 五味龍太郎 ・浅間の捨蔵 – 高並功
※原作とテレビ番組とでは大幅に内容が異なり、原作では盗みの話は出てこない。この吉右衛門版ドラマでは、平蔵が猫田なる浪人に化けて蛙の長助の借金取りの仕事を手伝うことに端を発して、三浦屋彦兵衛の店に押し入った夜嵐の定五郎一味を捕えることに繋がるが、原作のストーリーは全く別もので定五郎たちは登場しない。長助と実の娘・おきよとの因縁話は同じだが、平蔵からの指示ではなくて舟形の宗平の一言でおまさと五郎蔵が長助の尾行を開始する。更に原作では今井勘十郎は名を斧五郎と言い、長助に雇われた浪人者に襲撃されるだけである。また長助は片足を失っており、時々、掏摸を行い生計の足しにしていた。
※米倉斉加年演じる蛙の長助の演技が光る。したたかな借金取りの親爺でありながら、平蔵との交流の場面にはそこはかとない温かみが感じられる。ちなみに米倉は、第1シリーズ第9話「兇賊」(1989年9月13日)にも鷺原の九平役で出演している。
※この回のテレビ番組で平蔵が使う偽名は猫田孫兵衛だが、原作では特に名乗らない。
※事件後、長助の遺志を継いで3両残った娘・おきよの借金を肩代わりしてやる平蔵だが、妻・久栄には“内職の3両”の使い道について問い質されるというオチはテレビ番組のオリジナル。
●第4話「市松小僧始末」(原作:『にっぽん怪盗伝』)(1994年4月20日)(視聴率15.0%)
・又吉=市松小僧 – 春風亭小朝 ・おまゆ – 長与千種 ・金次 – 穂積隆信
・仙之助 – 河原崎建三
※原作は『鬼平犯科帳』シリーズではなく、池波の他の時代小説短編集『にっぽん怪盗伝』に収められた『市松小僧始末』であり、当然ながら平蔵と酒井同心などの火盗改のメンバーは登場せず、その役割はおまゆの剣術仲間である八丁堀の同心が担っている。またこの短編集には、又吉とおまゆ夫婦の後日談が2編ほど収録されている。ひとつは『喧嘩あんま』で、又吉が生き別れた兄と再会する話であり、いま一つの『ねずみの糞』では、又吉がおまゆの幼なじみと浮気する話であり、その後の二人の人生が綴られている。
※春風亭小朝は当然プロの役者でない。それだけに素の表情・姿で又吉を演じていたことに好感が持てた。また演技はからっきしダメだが、もと女子プロレスラーの長与千種の佇まい・容姿が意外に役柄にあっていたとの評もあり、ぽっちゃりとしたこの二人がなかなか佳さげなコンビとなっていた。
●第5話「消えた男」(1994年4月27日)(視聴率15.4%)
・高松繁太郎 – 渡辺裕之 ・六兵衛 – 多々良純 ・笹熊の勘蔵 – 佐藤仁哉
・お杉 – 斉藤林子 ・お百 – 大橋芳枝
※この回の終盤、高松繁太郎は密偵になった直後に、笹熊の勘蔵の仇を討とうとした六兵衛の放った仕掛人に殺されたが、原作では1年弱は密偵として活躍している。また、高松繁太郎がお百を介さずに直接に六兵衛のもとへ笹熊の勘蔵への伝言を伝えに行く。
※高松繁太郎・・・かつて堀帯刀(平蔵の前の火盗改の長官)の配下で佐嶋の部下だったが、堀の方針に反発して出奔したもと同心。有能な男であったが、火盗の務めに関してやる気のない堀を嫌って、盗賊・笹熊の勘蔵の情婦であり自らも女賊であるお杉と共に佐嶋に置手紙を残して逐電、行方不明となる。原作ではその後、お杉と盗みばたらきをしながら諸国を放浪していたが、お杉を旅先の信州で亡くして江戸に戻る。テレビ番組では、お杉は小田原の宿で病死した。江戸に戻って勘蔵を返り討ちにした後、平蔵に赦されて密偵となるが、刺客に襲撃されて死亡。
●第6話「白根の万左衛門」(1994年5月4日)(視聴率14.1%)
・白根の万左衛門 – 岡田英次 ・沼田の鶴吉 – 石丸謙二郎 ・雨彦の長兵衛 – 西田健
・おせき – 岡本麗 ・梅之助 – 芝本正 ・おさん – 川崎あかね ・松 – 螢雪次朗
※冒頭、相模の彦十が掏摸を見つける場面は原作にはない。原作では密偵・馬蕗の利平治が沼田の鶴吉・おせき夫婦を偶然見かけたことが事件の発端となっている。また、吉右衛門版テレビ番組では岡田英次演ずる白根の万左衛門は只々真面目な老盗賊であるが、原作では隠し金の入った壺に「お気の毒さま」と書いた紙片(ドラマでは三カ条の掟書)を入れて置いて欲張り者をからかうなど、遊び心を持った人物に描かれている。
※白根の万左衛門・・・本格派の老盗。麹町の絵師・梅之助宅で病死する。 今回は名優・岡田英次(1995年9月14日没)がこの役を務めたが、少々素直に演じ過ぎた様にも見えた。もう少し茶目っ気が欲しかったかも知れない。
※沼田の鶴吉・・・白根の万左衛門の義理の娘・おせきの夫で狡賢いが、どこか抜けていて石丸謙二郎にはぴったりの役どころ。
※万左衛門の養女おせき、この並の盗賊に負けない悪女を岡本麗が好演。
●第7話「お菊と幸助」(脚本:下飯坂菊馬、オリジナル作品)(1994年5月18日)(視聴率13.0%)
・お菊 – 増田恵子 ・幸助 – 田中隆三 ・伝吉 – 水上功治
※脚本を下飯坂菊馬が担当した、テレビ吉右衛門版のオリジナル作品である。残念ながらオリジナル故にか、池波文学独特の癖がなく、サラリとした筋立てである。
※お菊を元ピンクレディの増田恵子が演じて話題となったが、意外にも頑張って薄幸の良妻を演じた。
●第8話「犬神の権三郎」(原作:『犬神の権三』)(1994年5月25日)(視聴率13.6%)
・犬神の権三郎 – 峰岸徹 ・おしげ – 土田早苗 ・桶屋の安兵衛 – 村田正雄
・筆師の新右衛門 – 牧冬吉 ・雨引の文五郎 – 目黒祐樹
※原作の題名は『犬神の権三』で「郎」は付かない。また原作での文五郎は最後まで、権三に上方での盗み(大坂・心斎橋筋の唐物屋「加賀屋」へ押し込んだ件)の分け前を誤魔化された事を知らずに死ぬ。更に、権三郎が過去の押し込みで小僧を殺したという設定もテレビドラマのみである。
※テレビの中で、かつて平蔵は密偵・五丁の勘兵衛に指示をして盗賊・落針の彦蔵を脱獄させた、となっているが、これは原作では舟形の宗平の役回りである。
※雨引の文五郎・・・原作では『雨引の文五郎』と『犬神の権三』に登場。西尾の長兵衛一味にいた時は、その右腕と云われた盗人で「隙間風」と異名をとった男。小柄で矮躯で、その躰の半分はあろうかというほどに長い馬面の顔がのっている。笑うと左の頬に笑くぼがうかび、なんともいえぬ愛嬌があった。落針の彦蔵との果し合いに勝利した後に、密偵となる。その後、恩ある犬神の権三郎を一旦は破牢させて改めて決着を付けようとしたところに、火盗の探索が及んで結局は自害した。
※犬神の権三郎は、文五郎が女房・おしずが受けた恩を返そうとして権三郎の脱獄に力を貸したことには、まったく思い至らなかった。てっきり分け前を騙したことを追求されると考えていたのだ。
※文五郎役の目黒祐樹は、筆者のお気に入りの俳優。また、そもそも原作の文五郎も好きだし、池波先生にはもう少し彼の密偵としての活躍を描いて欲しかった。さすれば目黒もレギュラー出演者だったのに、と残念がる誰かさんが、あちらこちらにいる。ちなみに原作中では、「五鉄」の亭主・三次郎が「(文五郎は)まず、小房の粂八さん、大滝の五郎蔵さんにも引けはとりますまい」と述べている程なのだから・・・。
※おしげ役の土田早苗が、可愛らしくも婀娜っぽい盗人の情婦を熱演。また、彼女も意外なことに“鬼平”シリーズへの出演はこの回のみである。
●第9話「盗賊人相書」(1994年6月15日)(視聴率14.0%)
・石田竹仙 – 柄本明 ・およし – 高橋貴代子 ・熊次郎 – 六平直政
・おうの – ひろみどり ・良碩 – 幸田宗丸
※原作の石田竹仙は、最初から瓜二つの人相書を仕上げる。またおよしが狙われる場面や平蔵が竹仙に肖像画を頼んだり、竹仙が投獄されるという事はない。この回では、第1シリーズで同心・小野十蔵役を務めた柄本明が石田竹仙役を演じている。
※石田竹仙・・・かつては盗賊一味(旅絵師をしながら諸国を巡る嘗役)だったが、いまは深川・北森下町に住む売れっ子の絵師。ひょんなことからかつての仲間の人相書きを作ることになって、殺害されそうになる。この事件の後は、平蔵に協力、火盗改方の人相書き作成を一手に任されることになり、その後は『五月雨坊主』・『消えた男』・『鬼火』などに登場。
※竹仙に人相書作成の白羽の矢が立ったのは、本来の火盗改方の御用絵師・竹垣正信(幕府御抱え御絵師・墨川宗信の内弟子)が帰郷中だったからであり、具体的には事件現場の近くの絵師として、御用聞き・仙台堀の政七が推薦したことによる。
※尚、原作者の池波正太郎は,子どもの頃から絵を描くことが大好きで,挿絵画家になる夢を持っていたと云う。常に忙しく作家として働いていた池波の気分転換は、音楽を聴くことと絵を描くことであった。その絵はほとんどが水彩画で、晩年には自作の挿絵や装幀も手掛けている。彼の描いた鬼平の市中見回りの図などは、大変に有名。
●第10話「浅草・鳥越橋」(1994年6月22日)(視聴率14.8%)
・おひろ – 小林かおり ・風穴の仁助 – 井上純一 ・傘山の瀬兵衛 – 中田浩二
・白駒の幸吉 – 中井啓輔 ・押切の定七 – 平泉成
※このテレビ番組では、おひろに関して特にやましいところのない瀬兵衛だが、原作では過去に一度関係を持っていて、ふとその事を思い出したことが自身の死に繋がる。つまり仁助夫婦の隠れ家へ行くのは押切の定七の態度を怪しんでのことではなく、定七や仁助を信頼し切っていた。また珍しく原作では、押切の定七と白駒の幸吉を捕えるシーンがなく物語は終わる。更に、(テレビ・原作ともに)定七が仁助に抱く親愛の情は男色家故であった。
※白駒の幸吉・・・小間物屋「三好屋」の主に化けている盗賊の頭。風穴の仁助と組んで傘山の瀬兵衛の盗みを横取りしようとする。
※押切の定七役の平泉成も吉右衛門版の常連で、他の回でも色々な役を演じている。
※原作では、例の柴犬“クマ”(「本門寺暮雪」で平蔵を助けた犬)が登場。平蔵が木村忠吾に「お前より、よほど役にたちそうだ」と言い、忠吾をくさらせたりもしている。
●第11話「隠し子」(1994年6月29日)(視聴率14.0%)
・お園 – 美保純 ・久助 – 奥村公延 ・荒井屋松五郎 – 田口計
・藤岡の勘四郎 – 浜田晃
※原作では、お園によこしまな思いを抱く口入れ屋・荒井屋松五郎は街の顔役ではあっても、盗賊一味との関わりはない。また劇中での、煙草の好きなお園に辟易の久栄、珍しく陰で二人の様子を見ては冷や汗をかく平蔵、更にそれを面白がる辰蔵など、お園と久栄の間のぎこちない空気感と家族? の関係はテレビ番組ならではであり、原作での久栄はひたすらお園の身を案じている。
※原作では流石の平蔵も、最初は実父の隠し子登場には驚くことになるが、そこは酸いも甘いも何とやらの“鬼平”のこと、瞬く間にお園の窮状を解決するのだった・・・。また、男まさりの頑固者であるお園も、何故か平蔵には素直であり、そこには本人も知らない(自然と湧き出る)実の兄に対する従順さが見え隠れする。ちなみに、大柄で勝気のお園には、美保純はよく似合うと思う。
※原作では、『隠し子』以降の作品でお園は大活躍する。
●第12話「艶婦の毒」(1994年7月6日)(視聴率15.1%)
・お豊 – 山口果林 ・虫栗権十郎 – 遠藤征慈 ・氷室の庄七 – 江幡高志
・浦部源六郎 – 塚本信夫 ・浦部彦太郎 – 柴田侊彦 ・お玉 – 春やすこ
・松屋宗兵衛 – 西山辰夫
※原作の『盗法秘伝』から『むかしの男』まで5話にわたり続く京都墓詣旅行編の第2話目だが、テレビドラマでは第1シリーズ第12話スペシャル「兇剣」、第5シリーズ第13話「駿州・宇津谷峠」と合わせて三部作となっていて、平蔵がしばしの間、火盗改方を解任されていた時期の話である。原作での若き日の平蔵とお豊の関係は、テレビ番組での描き方に比べてサラリとしている。また最後まで平蔵がお豊と直接会うこともない。
※虫栗権十郎を演じた遠藤征慈も、 2002年6月17日に亡くなっている。この吉右衛門版では第1シリーズ第2話「本所・櫻屋敷」の小川や梅吉、第4シリーズ第15話「女密偵・女賊」での森七兵衛、第7シリーズ第10話「見張りの糸」の戸田銀次郎役と何度か出演していた。70年代から90年代にかけて、刑事ドラマやテレビ時代劇で多く活躍した俳優さんだ。
※虫栗の権十郎・・・上方から近江へかけてならした盗賊・虫栗の権十郎の2代目、元は岩滑の浜造と名乗っていたが、初代の権十郎の死後、2代目を継いだ。手下のお豊が平蔵に発見されたことから足がつき死罪となる。
※お豊・・・虫栗の権十郎の配下の女賊で、昔、京都時代の平蔵と関わりを持つ。とんでもない美魔女であり、『艶婦の毒』の事件では40歳代の半ばと思われる年齢だが、忠吾には30歳そこそこに見えたのだから、驚くべき若作りの美貌でまさしく“艶婦”。現代の様な化粧品も美容法も無かった江戸時代だから、尚更である。
●第13話「駿州・宇津谷峠」(1994年7月13日)(視聴率17.1%)
・お茂 – 二宮さよ子 ・臼井の鎌太郎 – 誠直也 ・藤枝の久蔵 – 立川三貴
・音五郎 – 金子研三 ・徳治 – 高峰圭二 ・伊助 – 加島潤 ・お徳 – 北川めぐみ
・お浜 – 谷口友香
※原作では、前回の第12話「艶婦の毒」(1994年7月6日放送)のエピソードの後に『兇剣』の事件があって、いよいよ平蔵が江戸へ戻る途中の出来事として述べられる。物語の初めに“猫どの”こと同心・村松忠之進が登場することもなく、六兵衛殺害の手がかりを追って来たおまさの代わりに岸井左馬之助が臼井の鎌太郎と出会うところから始まる。但し、この回の左馬之助は、事件がすべて終わったところで再び登場するが、鎌太郎の正体やその死に様を知らずに終わる。またテレビ番組では、お茂が隠し金のひとり占めを狙って仲間を次々に裏切る原作の臼井の鎌太郎の役回りとなっており、更に、かつておまさは昔馴染みのお茂に命を救ってもらったという設定だが、原作では鎌太郎が溺れ掛けた左馬之助を助けたことになっている。
※お茂役の二宮さよ子が、おまさと旧知の間柄で、お調子が良くて何故か憎めない女盗人のお茂を熱演。
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