ブルートレインにSLに新幹線。鉄道図鑑から飛び出してきたような3つの車輛たち。こんな並びが見られたら面白いだろうな、と思っていたら実際に見られるようになりました。画像編集で作ったのだろうって?いえいえ、これは実際に見られる光景なのです。その場所は茨城県筑西市にある「ヒロサワシティ」。鹿島臨海のキハなども保存していたその場所で、夢のような光景があるのです。
今まで謎のベールに包まれていたD51の1116号機。この機関車の生い立ちは、太平洋戦争末期の1944年年8月日本車輛名古屋工場で製造されたところに遡ります。製造後は東京局に配属となります。その後、9月には宇都宮、1950年には平に転属します。1963年に北海道に渡り、旭川、深川、遠軽、岩見沢第一と各地を転々とし、1976年に千葉県白井市の個人に譲渡されました。2017年秋公募が行われ、ザ・ヒロサワシティに譲渡され2018年10月搬出されました。個人所有であったために、一般のマニアに触れることなく、その存在は謎といっていいものでした。1116号機は製造された時期から、「戦時型」と呼ばれます。戦時型は太平洋戦争の激化に伴い製造されたため、物資の不足から代用木材を多用していました。排煙板(デフ)が木造されたり車体の一部に木を使っていたのです。ほかには、ドームのカマボコ化や舟底テンダー等、外見上の特徴があります。この機もテンダーは船底タイプの断面を持っています。ほかにもタブレットキャッチャーや旋回窓など耐寒仕様が残ります。大切に保管されていただけあって、足回りも車体も、実にいい状態です。せっかくここまで大切に残されたのですから、この先もしっかり手入れをして残していってほしいものです。
また、隣のE2系新幹線は、1997年開業の北陸新幹線高崎駅 – 長野駅間「あさま」、および秋田新幹線「こまち」を併結する東北新幹線「やまびこ」用として開発されました。1995年(平成7年)の製造当初から、JR東日本の新幹線標準型車両として位置づけられており、現在も活躍しています。保存車と聞くと、引退した形式を思い浮かべますが、こうして現役車両を見ると不思議な感じがしました。
また、北斗星の編成は、EF81機関車にプレートがつき、顔が引き締まりました。ただ、ロビーカーや食堂車の車体の腐食が進んでおり、気になりました。パテで補修している様子もありましたが、水垢や車体断面のコケも目立ち、頑張ってほしいと思いました。有料にして時々車内も含めた開放をして、修復や維持の予算にあててほしいものです。「お泊り会」でもやったら、全国からマニアが集まるのではないでしょうか。
まだまだ周辺に置き場所はありそうです。次はどんな車両がやってくるのか?目が離せません。
《スポンサードリンク》