【ふぇいばりっと・ぴあにすと、名盤この1枚】 その〈17〉 アル・ヘイグ/Allan Warren 〈JKI00〉

 

アル・ヘイグ/Allan Warren Haigは、1922年7月22日に米国ニュージャージー州ニューアークで生まれ、1982年11月16日にニューヨークで死去したジャズピアニストです。
1942年~1944年、沿岸警備隊に属しながらボストン周辺でミュージシャンとして活動した後、1945年以降1951年頃迄にかけてはディジー・ガレスピーやチャーリー・パーカー、そしてスタン・ゲッツらと共演したとされます。白人の中でも最高のバップピアニストとされ、基本はパウエル派でしたが、そこにエレガントで美しいタッチが加わり独特の品格を備えていました。
 
以後の1950年代には再びガレスピーと共に働いたり、チェット・ベイカーやリー・コニッツと共演したりしながら1954年にかけてリーダー作を複数録音しています。その後、断続的に活動した後、1965年のリーダー作吹き込みを経て1974年の『インビテーション/Invitation』 で復活するまでの9年間、アルバム録音の空白期間がありました‥。
この秀作でその実力が見直された彼は、以降の死去するまでの凡そ10年間で我国や欧州のレーベル等で数多くの録音を残しました。また、そう云えば、マイルスの歴史的名盤『クールの誕生/BIRTH OF THE COOL』にも参加しているんですよネ。
彼の推薦盤には、『インヴィテーション/Invitation』を挙げておきます。英国のスポットライト・レーベルに残した名作。オープニングを飾るシダー・ウォルトン作曲の『ホリーランド/Holyland』の名演が有名ですが、続く『Invitation』や『Sambalhasa』は哀愁を帯びたボサノバ調の楽曲で、その他の曲もくつろぎとテンション(緊張)のバランスが程よくとれた快演揃いのアルバムであり、ピアノトリオ・ファン必携の一枚と思います。
他には、『Jazz Will-O-the Wisp』(Esoteric、1954年)や『Al Haig Trio』(Swing、1954年)、『Al Haig Quartet』(Period、1954年)、そして『アル・ヘイグ・トゥデイ!/Al Haig Today!』(Mint、1965年)などをおススメします!
〈終〉

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投稿者: 准将

何にでも好奇心旺盛なオジサン。本来の職業はビジネス・コンサルとマーケッター。興味・関心のある分野は『歴史』、中でも『近・現代史』と『軍事史』が専門だ。またエンタメ系のコンテンツ(音楽・映画・ゲーム・マンガなど)には仕事の関係で随分と係わってきた。今後のライフワークとして儒学、特に陽明学を研究する予定である。kijidasu! 認定投稿者第一号でもある。